昼休憩。
1冊の使い古されたヨレヨレのノートをめくる調理員(2年目)。
「それなんですか?」とのぞき込む、隣に座る調理員(1年目)。
入職してからずっと書き続けているオリジナルマニュアルだそうだ。
メニュー1つずつ、色分けしながら、本当に細かいところまで書き綴られている。
手順だけでなく、食べる方への思いが込められた内容だ。
暗黙知のような、新人にはとらえづらい部分への苦悩もうかがえる。
「覚えが悪いだけですよ~」と笑うが、その努力は一目瞭然。
日々の業務を必死にこなし、懸命についていこうとする1年目の姿が目に浮かぶ。
その努力に心から感謝、尊敬すると共に、もう少し負担を減らすことはできなかっただろうか、
新人の受け入れ体制を整えなければならないと、強く思わされる出来事だった。
ボロボロになった、その1ページ1ページが利用者さんの「おいしい」につながっているのだろう。
何度もめくられ、使い古されたそのノート。キラキラまぶしいほどに輝いて見えた。
(まぶしいほどは・・・盛りすぎか。)